1960年代に見た日本映画

(黒澤映画は別途に紹介します)

 

年代

制作会社(配給会社)

DVD

題名

スタッフ&キャスト

レビュー

1953年

松竹

東京物語

出演: 笠智衆, 東山千栄子, 原節子, 杉村春子, 山村聡
監督: 小津安二郎 、
T比較的最近のリバイバル上映で見ました。TVでは何度も見ています。画質は古く、見づらいですが、これは致し方ありません。
笠さんは老け役らしい。プレゼントされた旅行先が熱海なのも昔らしい。
まあ今の感覚で見てはいけないと思うんだけど、でも自立して家庭を持った子どもたちの、田舎の両親を煙たがる気持ちは今も共通している。
★★★★★

1954年

東宝

ゴジラ(10954年版)

監督;本多猪四郎

出演;志村喬  .河内桃子  、宝田明 、平田昭彦  

 

最初期のゴジラ、幼い時たぶん見に行っていると思いますが、でも、記憶があるのは何年後かTV放映があった時だろうか。

1961年

東映

 なし

家光と彦左と一心太助

監督;沢島忠
出演 ;中村錦之助(萬屋錦之助) 中村賀津雄 北沢典子 桜町弘子 進藤英太郎  

記憶のある初めての映画観賞はこれかな。あるいは他の錦之助さんの一心太助シリーズがも。

 1961年

東宝

モスラ

出演: フランキー堺, 小泉博, ザ・ピーナッツ, 香川京子
監督: 本多猪四郎
 

 子どものころ見ました。このころの映画のレベルでは、特撮は抜群で、しかも子供ですから印象深いんです。今見ればおそらく何ということもないと思うんですが。懐かしい。

 1961年

東宝

 世界大戦争

出演: フランキー堺, 乙羽信子, 星由里子, 宝田明
監督: 松林宗恵, 円谷英二

日本製のSF世界最終戦争のようなものか。円谷さんの特撮技術を駆使した当時としてはかなりのインパクトがあった映画だった。ハッピーエンドではないのだけど、ラストの廃墟の東京のシーン(ミニチュアなんだけど)は迫力があった。まあこどものころなので印象が強いんだと思いますが。

 1962年

東宝

 

妖星ゴラス

出演: 池部良, 久保明, 水野久美
監督: 本多猪四郎

 DVDありましたねー。たぶんこれも見ているんですが、このわけのわからん星が地球に衝突しかけるというSF。例によって円谷プロの特撮。奇怪に燃えているゴラスのアップが怖かった。まあこどものころのことなんですがね。

1962年

東宝

ニッポン無責任時代

監督;古沢憲吾

出演;ハナ肇とクレージーキャッツ

あいにくテレビのみ。いつもの植木さんらしい突き抜けた明るさ面白さがいっぱい。クレージー映画ですがこれは植木さんがフューチャーされたもの。

1965年

東宝

大冒険

監督;古沢憲吾

特撮;円谷英二

出演;ハナ肇とクレージーキャッツ

クレージー各メンバーのエピを描く本当の意味でのクレイジー映画シリーズの1作。
結局映画館で観たのはこれだけか。
植木さんが電線に素手でつかまったりとアクションが多い記憶。

 1965年

東宝

 

 東京オリンピック

 監督 市川崑

撮影;宮川一夫 他

 学校から行事で見に行ったのか、家族で見たのか忘れましたが、あの東京オリンピックの記録映画。当時はその芸術性で世評が相半ばしたという。撮影はあの宮川一夫さん。
今から思えば当時の記録映画の常識からみれば何とも野心作なのでは。
★★★★★

 1967年

東宝

 

日本のいちばん長い日

出演: 三船敏郎 / 加山雄三 / 島田正吾 / 山村聡 / 小林桂樹 / 黒沢年男 / 中丸忠雄 / 加東大介 / 笠智衆

監督: 岡本喜八  

太平洋戦争下、ポツダム宣言を受諾し、終戦を決定するまでのいきさつ、そして玉音放送の録音と放送されるまで、そして一部の軍人たちのクーデター未遂事件(いわゆる宮城事件)を徹底したドキュメンタリータッチドラマとして描く。原作は半藤一利の同名本による。 
東宝映画35周年記念映画。1967年作品だがモノクロ。記録映画的雰囲気を狙ったものと思われる。
地上波でも二度ほど見ていますが完全ではないので、今回は通して見ました。
強烈というかすごい迫力。演ずるのはほとんどが物故された名優たち。とくに三船さんはすごい。
黒沢年男のほとんど憑かれたような軍人。そしていわゆる反乱軍の狂気。当時の日本人がどう洗脳されていたかを感じさせる。さすが岡本喜八か。 
天皇を報じ・・・というのは、なんだか南北朝を思わせる。そして幕末の激動のようでもある。民主国家ではないのか、この時代。わかってはいるのだが今思うと空しい。
現在はこのことを通過して平和があるのか・・。
全体として描かれているのは宮城事件が中心なのだが、その中でも一部軍人の狂気のみがセンセーショナルな感じで映像化される。ここらは衝撃的。
でもその中で阿南陸相の最期の場面に平和のメッセージをセリフとして語らせることに、この映画の意味合いがあるのでは・・・。 

★★★★★(快作)

 

back 

1